Mai MaiIIの使用方法の注意点

テールカバー内、フィルターの清掃

詰まったフィルター

Mai・MaiⅡは、アマチュアが高回転で回り、遠心ファンが優れているので、クーリングに掃除機並みの威力があります。テールカバーにはフィルターが取り付けてありますので、絶えずエアブローをして詰まらせないようにして下さい。(フィルターが詰まりますと、空気の流れを止めてしまい、各パーツに熱が発生しスイッチやコード等に支障がおこります。)

月に一度ほど、テールカバーを開けてフィルター等を掃除して下さい。また、ネジを締める時は、配線を咬まない様お気をつけ下さい。

スイッチを長持ちさせるために、トリガロックをご利用下さい

溶けた接点

MaiⅡ取説の7ページの「●スイッチの使い方」にあります、トリガロックを使用し、作業して下さい。

Mai・MaiⅡの使用時に流れる電流は、非常に強い負荷を加えると、大きい場合には27~30Aを超えます(ブレーカーが落ちない方法で実験する)。これはアマチュアやケーブルの焼損する可能性がある電流値です。バフと塗膜との摩擦が大きくなり、モーターに強い負荷が掛かり、ポリッシャの温度が上がって、ケーブル類の抵抗が増え、電流値が上がります。

トリガロックを利用せずに使用すると、人の指はロック機構よりも当てになりませんから、知らず知らずの内に握りが弱くなって、点いたり切ったりを繰り返すこととなり、この点いたり離れたりする瞬間に、高くなった電流値のため、スパークが起こり、接点が溶解・溶着し、離れなくなったり、点かなくなったりすることとなります。

トリガロックをして使用すれば、スイッチは常に、通電した状態となり、スパークすることが無くなるので、ロックせずに使用する場合に比較して、数倍長持ちします。

コンパウンドを飛び散らさないために

シングル回転ポリッシャを使用すると、コンパウンドが、作業服や顔、自動車のボディなど至る所に飛び散って、研磨作業後に飛び散ったものを拭くのが大変な人がいます。飛び散る理由は、明白です。バフの最外周か外周側面に「生きの良い」コンパウンドが付着したまま回転するからです。

これを防ぐためには、バフ外周にコンパウンドが付かないようにすれば良いわけです。2つのパターンで考えなければならないと思います。コンパウンドを塗膜面に滴下して研磨する場合と、バフ側に付けて作業をする場合1とです。

先ず、コンパウンドを塗膜面に滴下して研磨する場合です。大半の1工程目の研磨作業はこの方法になると思います。塗膜面にコンパウンドを滴下する場合に、それを何箇所にも付けないようにします。何箇所にも付けると、研磨時にバフを回転させながらポリッシャを移動させた時に、その場所に到達すると、外周部にコンパウンドが付着し、飛び散ってしまうからです。滴下するのは、1か所にします。塗膜に滴下したコンパウンドの上にバフ中央部を覆いかぶせるようにそっと置きます。ポリッシャは移動せずインチング(スイッチを点けたり切ったりするモーターの断続的な微動運転)して、コンパウンドをバフ面と塗膜面とに馴染ませます。その後、、トリガーロックしてバフを回転させ、ポリッシャを自由な場所に運んで研磨作業を続けます2。と、いう様になります。

コンパウンドを滴下した後に、バフを回転させずに塗膜面に塗る様に伸ばしてから、ポリッシャを回す人もいますが、コンパウンドがバフ外周部に付着するため、回転させると飛び散ります。しかし、それ以上に、コンパウンドの能力を十分発揮させないという意味で、正しくないと思います。コンパウンドは塗り広げられると乾燥して、研磨力を失うからです。

次に、バフ側にコンパウンドを点けて研磨する場合です。2工程目以降で余り大きな研磨力が必要ない場合や、スポンジバフを使用する場合、オリジナル塗膜に滴下するとシミになってしまう場合などに考えられます。

この場合も、バフ表面部にコンパウンドを付着させてから、そっと塗膜面に置き、移動させずにインチングしてコンパウンドをバフ面と塗膜面とに馴染ませます。その後、トリガーロックしてバフを回転させ、ポリッシャを自由な場所に運んで研磨作業を続けます。と、いう様になります。

1当サイト、「研磨について」の考え方 「塗膜研磨における綺麗を考える」 「コンパウンド研磨の特徴について」「コンパウンドはバフ側と、塗膜側と どちらに点けたらよいのか?」参照。

2同、「コンパウンドが飛び散る理由」参照。