商品の選び方について

弊社商品の選び方の簡単なヒントをお伝えいたします。
理論的側面にも通じるところがあります。
具体的には、これを読まれた後、
ダウンロードページ5の「研磨システム工程表」や商品リストページをご覧ください。
(順次、改訂していきます。)

1.バフの研磨能力には2つの側面がある

1.1.トレース能力について

傷を消す場合はバフのトレース能力(塗膜の凸凹と、傷の深い浅いに従って忠実に追従する能力)が重要になるのに対して、肌調整をする場合は非トレース能力が重要になります。塗膜の肌を調整する場合を考えますと、その場合は、その山のみを削り取りたい分けですから、バフやコンパウンドが強い力で衝突、摩擦することが必要で、山にも谷にも忠実に接触する能力は必要ないことになります(図1参照)。塗膜はそこに実在する分けですから、実在する山の部分を除去する能力が必要となる分けです。この場合に、バフは出来るだけ、凸凹に沿って運動しにくい曲がりにくいものが理に適っていますし、コンパウンドも大きな砥粒の方が良い分けです。

図1

それに対して、傷を消す場合は違います。私たちは慣用の表現で「傷が付く」と言いますが、傷は「肌の山部」の様に実在し付着しているものではなく、その部分だけ存在しない消極的な状態です。したがって、傷を消そうと思ってもそこに存在しない傷に働き掛けることが出来ないので、傷を構成する壁に働き掛けることになります。バフには毛があり、コンパウンドを塗膜の傷の壁や最奥部に届けることが出来る柔軟性が必要です。コンパウンドの砥粒の大きさも余り大きいものだと傷の根本まで届かないので傷が消せないことになります。

図2

鈑金塗装業の現場で、肌が落とせる能力は、同時に傷(ペーパー目)も消せると考えていると、「肌は落ちたのに、傷(ペーパー目)が残っていて、後から出てきた」ことに驚く場合がありますが、理由はこのためです。

以上のことを踏まえて、バフの研磨力を比較します。

1.2.傷(ペーパー目)を消す場合のバフの研磨力の大小

メリーウール=スモールメリー>メインバフⅡ+ディンプリングスノウボード>メインバフⅡ+ディンプリングソルトボード≧ロングウール>シフォンバフS>ディンプリングケーキM≧ディンプリングケーキS・ハード>パンプキンS>ケーキSバフソフトの順番で研磨力(傷を消す場合)が小さくなります。

1.3.肌調整をする場合のバフの研磨力の大小

メインバフⅡ+ディンプリングソルトボード>メインバフⅡ+ディンプリングスノウボード>スモールメリー≧メリーウール>ロングウールの順番で研磨力(肌調整時)が小さくなります。

ここで、注意したいことは、傷(ペーパー目)を消す場合の研磨力の大小と、肌調整をする場合の研磨力の大小とで、バフの順番が変わっていることです。メインバフとディンプリングボードとの組み合わせが非トレース能力のため、肌調整に向いているということです。

1.4.研磨後に残る傷の深さ

バフによって、残る傷の深さや均一性は製造方法により、ある程度操作が出来ます。 例えば、メリーウールとスモールメリーとは、毛皮を利用していて表皮のスケール(キューティクル)が強い摩擦を発生させるので、研磨力が大きい代わりに若干の深い傷が入りやすい特性を持ちます。メインバフは羊毛素材ですが「わた」を糸にし、揃えてあるので比較的残る傷は浅く、均一になります。ロングウールはほつれやすい糸の状態にしてあるため、噛んだ傷が入りにくく、傷が浅い特徴があります(バフの減りは早いです)。噛みこんだ傷が入るか否か?は別として、おおよその、残る傷の深さを基準に順に並べると次の様になります。

メリーウール=スモールメリー>メインバフⅡ+ディンプリングソルトボード >メインバフⅡ+ディンプリングスノウボード≧ロングウール>ディンプリングケーキM≧ディンプリングケーキS・ハード>シフォンバフS≧パンプキンS>ケーキSバフソフトの順に残る傷が浅くなります。

2.コンパウンドの研磨力と粒径

2.1.弊社コンパウンドの砥粒の粒径

傷(ペーパー目)を消す場合と肌調整をする場合とでは分けて考えなければなりません。弊社のコンパウンドの砥粒の粒径の大きさはおおよそ次の様になります。概して、肌調整をする場合は大きな粒径のコンパウンドが有利です。

Bodycom Zo BLack 20~30μ
Bodycom 0Ⅱ fine BLack 10~20μ
Bodycom 1st Neo BLack 5μ前後
Bodycom 1st 5μ前後
BLendia 2nd+ 0.2~0.5
BLendia 2nd= 0.2~0.5

砥粒が大きい方が研磨力が大きいと考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。

2.2.砥粒が小さくても研磨力がある場合と組み合わせ

1)一般・耐スリ以外の補修塗膜において、傷(ペーパー目)を消す場合に

#1000を含めそれ以上に細かい番手のペーパー目であれば、Bodycom 1st Neo BLackとメリーウールまたはスモールメリーの組み合わせが、Bodycom Zo BLackとメインバフⅡ+ディンプリングスノウボードの組み合わせよりも早くペーパー目を消せます。

2)スクラッチシールドに当てた#1500ほどのペーパー目を消す場合に

メリーウールまたはスモールメリーとの組み合わせで、Bodycom Zo BLackを使用するよりもBodycom 0Ⅱ fine BLackまたはBodycom 1st Neo BLackを使用した方が早くペーパー目を消せます。Zo BLackでは砥粒が大きいにも関わらず、バフ目が深くの残る上、傷はほとんど消せません。

研磨作業のコツは、「塗膜面にコンパウンドを少しづつ点け、バフはあまり負荷を掛けずに1500回転/分以上の速度で回すことと、ポリッシャの移動スピードはゆっくりと。」です。

3)外資の高硬度クリヤの場合 #1500ほどのペーパー目を消す場合に

メリーウールまたはスモールメリーを使用しても、メインバフⅡ+ディンプリングスノウボードを使用しても、Bodycom 0Ⅱ fine BLack以上の大きさの粒径のコンパウンドを用いないとペーパー目が消えません。理由は、硬いクリヤの場合は#1500ほどの浅い傷でも、塗膜側が硬いために、肌と同視するほどペーパー目が深いものと計算して、研磨しなければならないからです。

3.ポリッシャの研磨力について

MaiⅡ>ToiX Jrとなります。この違いは、ウールバフのバフ目を消す工程で意味を持ってきます。

ToiX Jrはフリーの軸を持つランダム(ダブル)アクションに、駆動力伝達クラッチ機構によって研磨力を与えたポリッシャ(国際特許 日、中、韓。米取得) で、バフなどとの組み合わせによって、ある程度の研磨力を持ちます。

前工程で、ウールタイプ(メリーウール、スモールメリー、メインバフⅡ、ロングウール)のバフと組み合わせたコンパウンド(弊社のすべてのコンパウンド)の傷は、すべて次工程で、シフォンバフSと組み合わせたBodycom 1st Neo BLackによって消すことが出来ます。一般・耐スリ以外の補修塗膜ではToiX jrを用いて消せますが、外資高硬度クリヤ、国産耐スリ・セルフレストアコート、日産スクラッチシールドに於いては、MaiⅡ(シングル回転)でないと、消すことが出来ません。バフとコンパウンドとの研磨力をポリッシャが回転トルクで補うためです。一般・耐スリ以外の補修塗膜ではToiX jrを用いてウールバフのバフ目が消せることは、ToiXではオーロラが出ない分けですから黒のソリッドに於いて、完全2工程が期待できることになります。尚、オリジナル(新車)塗膜においては、補修塗膜との硬さの比較で準じて考察してください。

以上