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2020年BSR(ボデーショップレポート 株式会社プロトリオス発行)4月号より「塗膜研磨の実践に関する考察」の執筆を開始しました。

BSR(ボデーショップレポート 株式会社プロトリオス発行)は鈑金塗装業界の唯一の専門誌です。

2020年4月号から隔月で2年間を目標に、「塗膜研磨の実践に関する考察」と題して、きれいに速く、塗膜を研磨するために、ポリッシャ・バフ・コンパウンドをどのように使用・操作するのかに関して、体系的に考察を行います。

 

内容とアプローチ方法

2018年4月から隔月で連載された、「塗膜研磨の体系的考察」の実践編となります。前連載では塗膜研磨の目的や内容である「きれいさ」を実現するために「きれいに磨ける条件」と「オーロラが発生しない条件」を実験と論理的考察を駆使して、掘り下げました。今連載では、塗膜研磨における「きれい」を、「どのように(速いか遅いか?、簡単か困難か?など)」実現するか、の方法や やり方が考察の対象となります。 

アプローチ方法は、前々回連載(2017年6月号から12月号まで)の「研磨した塗面のツヤを測色する」、前回連載(2018年4月号から2020年2月号まで)の「塗膜研磨の体系的考察」の

ように、「間違っているのではないかと疑う根拠が無い程度に確からしいところ」まで、掘り下げて分析し、その分析結果を演繹して、内容を説明する方法に加えて、両連載で確認できた事実や法則の前提として用い、実践で要求される、「速さ」、「作業効率」、「コスト」、「容易さ」などのファクターを考察します。

 

具体的な内容は次のものを予定しております。

1章 作業編

 

1節 ポリッシャ

1、回転ポリッシャの適正な回転数と押圧力について

1)回転ポリッシャの回転数が問題になる理由

2)何回転が良いのかを考える標準

3)条件

A)何を研磨するのか?

B)どんなバフを利用するのか?

C)どんなコンパウンドを使用するのか?

D)今、何工程目か?

 

2、「バフの塗膜への当て方」について

1)バフの当て方について

A)時計の短針時刻に例えて説明する

B)何時を利用するか?

2)ポリッシャの移動方向について

3)移動スピードについて

4)バフの,塗膜との接触角度について

A)切る場合と均(なら)す場合

B)ダウンカットについて

 

5)ギヤアクションポリッシャとダブルアクションポリッシャについて

(シングル回転ポリッシャとの違い)

 

3、エッジ部の研磨方法について

1)エッジ部はどうなっているのか? 傷はどのように付いているのか?

2)塗膜の起伏と研磨時のポリッシャの移動方向について

3)ダウンカットとの組み合わせ

 

4、ぼかしの磨き方について

1)何故、ぼかし部を磨くのか?

2)ペーパーとバフを用いた研磨方法

 

5、自己修復型塗料の研磨方法の特徴

1)特徴

2)方法

 

6、ブツ取りに関して

(ゴミの部分のみペーパーを当てた場合と広い面積にペーパーを当てた場合の研磨方法の違いについて)

  

 

2節 コンパウンド

 

1、コンパウンド研磨の特徴について

1)ペーパーと比較してコンパウンド研磨は劣っているのか?

2)消すことの出来る傷から残る傷の深さをどの様に記述するのか?

3)実験

 

2、コンパウンドの滴下の仕方について

研磨効果持続時間との関係

 

3、コンパウンドはバフ側と塗膜面側とどちらにつけたら良いのか?

1)毛バフを用いた場合かスポンジバフか?

2)新車塗膜か補修塗膜か

 

4、コンパウンドが飛び散る理由

 

5、ペーパー目の跡が消えない現象

1)均一なペーパー目を超える深い傷が消えない現象

2)肌理(きめ)に変わったペーパー目

3)解明

ア)どんな時

イ)原因

ウ)消し方

 

3節 バフ

 

1、深い傷を消す方法(バフ研磨の本質を考える)

コイン・ドライバーで引っ掻かれた傷や雨染みを消すことは出来るのか?

1)深い傷が消えた経験

2)実験方法

3)どうして消えるのか

 

2、バフ研磨とペーパー研磨の本質的な違いを考える

1)両者の違い

2)塗膜の上で何が起きているのか?塑性変化を利用するものと切削を利用するもの

3)研磨作業の定義と矛盾しないか?について

 

3、塗膜の乾燥状態とペーパー目の戻りについて

1)実験方法

2)結果から言えること

3)焼きが甘いか否かを判断する方法

 

4、肌調整用バフについて

 

5、ウールバフの研磨力について

1)種類

①毛皮 ②植毛ディスクタイプ ③植毛ニットのロングタイプ 

 

2)研磨力の比較実験

ア)比較方法

イ)実験

 

 

4節 その他

1、マスキングについて

1)マスキングをする目的(⇔塗装のマスキングとの違い)

A)磨いてはいけない個所の保護

B)ハードに磨いてはいけない場所の一時保護

ア)ドア、ボンネット、トランクなど

①真ん中を破る

ゲートストッパの利用

②ウールで研磨する場合

③スポンジバフの場合

 

イ)マスキングしたエッジを磨く方法

 

C)バフの保護

 

2)重ね貼りの方法について

 

 2、羽ばたきについて

 

3、腰袋、とがりキャップ付きのコンパウンドボトル

 

4、鉄粉取りについて

 

 

 

2章 メンテナンス編

 

1、バフについて

1)バフは洗って良いのか?

2)作業時に交換するタイミングについて

ア)エアダスターで清掃する

パルスエアガンと通常のもの

イ)洗浄のタイミング

 

3)清掃しないとどうなるか

 

4)高圧洗浄機を用いた清掃方法

ア)スポンジバフの清掃方法

イ)ウールバフの清掃方法

 

2、ポリッシャについて

1)カーボンブラシの交換

火が見え、バリバリいう場合の交換の注意点

 

2)コードの巻き方について

 

3)トリガロックについて

 

4)地面におく場合の注意点

 

5)修理に出す場合の注意点

 

6)驚いた故障

 

7)休ませる

(どの程度の分数使用したら、何分休むべきか?)

 

等を予定しております。

 多少の変更があると思いますがお許しください。

 どうぞご期待ください。頑張ります。