2019年6月8日(土) 台湾、新北市Crystal様にて、塗膜研磨講習会の講師をしました。
今回の主な内容は、研磨後の「きれいさ」の評価方法についての講習でした。
今年10月に予定している、「アジア自動車塗膜研磨大会」の審査員の方が、審査基準の基本コンセプトを理解することと具体的に適用するためのアイディアを案出する考え方を養うためのものです。
2つの側面から考えることができる塗膜研磨後のきれいさを評価する基準①「形式的きれいさ」と②「実体的きれいさ」との詳しい説明です(詳しくはBSR連載 2017年6月号 ~「研磨した塗面のツヤを測色する」などを参照してください)。
自動車塗膜研磨は「きれいを実現するもの」ですが、漠然とした「きれいさ」では作業者の独りよがりの判断となるため、優劣が決めれません。そこで、評価方法と基準が必要となります。
①まず、研磨後の「形式的きれいさ」を判断します。「研磨作業を傷の置き換えの繰り返し」と捉え、「すべての傷が最後に接触したバフとコンパウンドの傷だけになること」と「オーロラが無いこと」を内容とするものです。いわば、作業者が塗膜に働きかける側面から考えられた「きれいさ」です。 審査員は被研磨面を脱脂した上で、一定のライトで目視して確認します。
②「実体的きれいさ」は、研磨後のツヤを色として計測して、研磨処理していない塗膜面と研磨後の塗膜面のツヤの良好性の比較をもって、判断します。より、ツヤが良くなったものの順番で技能の優秀性が決められます。具体的には、「形式的きれいさ」が実現されている被研磨面を測色計を用いて測色し、実車の元のツヤがどの程度きれいになったかを⊿(デルタ)E(イー)*(スター)ab(エービイ)で求めます。
三角関数の基本となる計算なども含めて、皆さん大変熱心に、受けてくださいました。更にいつも皆さん、大変、大切に接して下さるので、恐縮します。「もっと論理的に塗膜研磨を解明しないといけない」と、身が縮む(体型は別ですが)思いです。
主催 Crystal本社様(本社台湾新北三峡)担当 易社長
場所 Crystal本社様
協賛 徳君(株)様 担当 東社長・新里様